■はじめに
家庭の事情で四国に行くことになりました。山に行く「自由時間」がとれたので、剣山に行くこととしました。
剣山は登山口の標高も高く、山そのものは簡単に登れますがが、アクセスが難関です。美馬インターから40km以上あるだけでなく、一車線の道路は場所によってはすれ違いが困難な状況です。
ちなみに、徳島県には井川腕山スキー場がありますが、ここも狭くて長い難路で、日本のスキー場のなかで1,2を争うハードアクセスなスキー場です。
このように四国の観光地は有名なところであってもアクセスが厳しいところがありますので注意が必要です。
■剣山の山頂はガスガス
駐車場は晴れていましたが、山頂方面はガスがかかっています。途中、次郎笈が見えたこともあり、山頂に到着することにはガスがとれるだろうと楽観的に登ります。駐車場から山頂の標高差は550mくらいですので、あっさり山頂に到着。しかしガスの中。がっかりです。
■次郎笈へ
楽しみにしていた剣山から次郎笈への道ですが、ガスガスです。高知側は雲がとれているようですし、雲厚も薄いのでまもなく晴れるだろうと期待しながら向かいますが、到着時点ではまだガスの中。がっかりです。食事をとりながら時間をつぶして待ちますがやっぱりガスの中。あきらめて再び剣山に向かいます。
■一ノ森へ
2度目の剣山の山頂ですが、やっぱりガスの中。がっかりです。仕方がないので一ノ森へ向かいます。一ノ森への道も晴れていたら良い感じの道でした。一ノ森ヒュッテ前のベンチで休憩して時間をつぶしますが、いっこうにガスがとれる雰囲気がありません。一ノ森の山頂もガスの中。がっかりです。
■行場へ。キレンゲショウマはあるか?
展望がないときは花見の山行きに切り替えるのが鉄則です。キレンゲショウマの咲き残りがあることを期待して行場に向かいます。行場は古い祠や神社、「不動の岩屋」(洞窟で入れるらしい)やクサリのある「おくさり」など修行の歴史を感じさせるものがあります。
行場の一角にキレンゲショウマの咲き残りがありました。キレンゲショウマは剣山独特の花で、レンゲショウマに似ているとのことで命名されたとのことですが、レンゲショウマとは形が全く違います。レンゲショウマはキンポウゲ科、キレンゲショウマはユキノシタ科で親戚でもありません。
なお、7月に東京の御岳山にレンゲショウマを見に行きましたが、そのとき、駒鳥売店近くにキレンゲショウマが栽培されており、ちょうど見ごろでした。駒鳥売店のおばちゃんが「キレンゲショウマは四国の剣山で咲いている貴重な花」と説明してくれましたが、本当に四国の剣山で見ることができて良かったです。
■晴れてきた
行場で時間をつぶしているうちに、どうやら山頂も晴れてきたようです。刀掛の松まで降りましたが、再び登り返します。
ようやく3度目の剣山の山頂では青空になりました。次郎笈や一ノ森方面も展望が得られ、美しい山々を見ることができました。なかでも次郎笈への道はとても素晴らしく、これは、再び次郎笈に向かうしかありません。
次郎笈までは登り返しも150程度です。これほど、気持ちよく歩けるところはそうそうないなぁと思いました。もし東京から近かったら大人気でしょう。
結局、剣山の周辺をあちこち歩き回りましたが、楽しい山歩きでした。
■祖谷そば
下山後、駐車場ちかくの店で祖谷そばを頂きました。祖谷そばは、蕎麦の一種ですが、麺は黒っぽく、太く、短めです。やわらめで、ぶちぶち切れます。だし汁の色はうすく、四国のうどんの汁と同じだと思ってよいでしょう。四国に来たら、ぜひ、食べてみてください。
なお、四国の愛媛県でも、年末になると、祖谷そばの袋入り生めんが、スーパーに山積みされます。年越し蕎麦では乾麺ではなく祖谷そばが一般的だそうです。だし汁はもちろんうどんだしと同じです。私も、初めて祖谷そばを食べたときは、これが蕎麦か!と驚きましたが、なぜか、また食べてみたくなる、不思議な魅力のあるそばです。
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